「光がどのように物質と相互作用するか」を明らかにすることは科学における中心テーマの一つであり,その探求によって量子力学を始め現代科学の礎が築かれてきました。近年の高い時空間コヒーレンスを持つレーザーの誕生は,光の「強度」をパラメータとした新たな研究領域を生み出しました。特に,原子分子内の電場と同等の強度を持つレーザー場における物質は,「光の衣をまとった」状態の生成やアト(10-18)秒領域の極めて短い光パルスの発生等,弱い光の場とは本質的に異なる応答を示すことが見いだされています。

光物理化学研究室ではコヒーレントな光の持つ性質を駆使し,先端的分光手法による孤立原子分子やバルクマテリアルにおける新奇現象の発見,化学反応過程の開拓と制御に向けた研究を行い,物質科学の新たな展開を目指しています。特に,(1)数サイクル高強度レーザーパルスあるいはレーザー高次高調波を用いたアト(10-18)・フェムト(10-15)秒領域の超高速分子ダイナミクスの可視化,(2)波形制御した高強度レーザーパルスを反応場とした新奇化学反応過程の開拓とそのコントロール,(3)自由電子レーザーを用いた非線形光学過程についての研究を推進しています。

  1. フェムト・アト秒パルスによる超高速分子ダイナミクスの可視化
  2. 強レーザー反応場による反応コントロール
  3. 極紫外・X線領域非線形光学過程の解明